私は、国内大手PE(プライベートエクイティ)ファンド出資会社の財務経理責任者として、約5年間、PEファンドと一緒に仕事をしてきました。
PEファンドの担当者は、元々外資系コンサルや金融機関出身で、Excelがかなり得意な方が多く、Excelを駆使し、様々なシミュレーションを行います。
PEファンドでは出資を行った企業のバリュエーションを試算するために、財務モデルを作成します。ただ、PEファンドが作成する財務モデルは、バリュエーション試算が主な目的ですので、大まかな作りになっており、期毎のB/Sを精緻に試算したり、資金繰りに使ったりするにはあまり向きません。
会社としては、資金繰りのシミュレーション、および財務三表の正確な予測を行う必要がありますので、PEファンドが作成する財務モデルよりもさらに精緻な予測が出来るモデルを作成する必要があります。
本記事では、企業が資金繰りや財務三表の正確な予測を行うための財務モデルのテンプレートを提供いたします。このテンプレートを活用し、会社運営にお役立てください。
財務モデル テンプレート
Excel財務モデルはこちらからダウンロードできますので、是非、ご活用ください!
ダウンロードボタンをクリックすると、Googleスプレッドシートが表示されますので、左上の「ファイル」タブをクリックし、Excel形式でダウンロードください。

このテンプレートは、上記のとおり、会社が精緻な予測を行うためのモデルになりますので、PEファンドが作成するような簡易な形式とは異なります。
このテンプレートもそれなりに時間をかけて作っていますので、このモデルをベースに会社に合うようにアレンジしていただければ幸いです。




財務モデルの作成方法
財務モデル作成の基本的な考え方、このモデルを使った具体的な作成方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。
エクセル財務モデル(財務三表シミュレーションモデル)の作成方法:実践的ガイド
財務モデルの活用例
精緻な財務モデルは様々な場面で活用できます。
主な活用例としては以下のとおりです。
- 資金調達のための金融機関への提出資料
金融機関へはExcel形式で提出しています。一定の仮定のもと財務モデルを作成しますが、金融機関側でもその仮定を変え、シミュレーションを行うことがあります。精緻なシミュレーションモデルは説得力があり、金融機関の心証も増します。 - 監査法人への提出資料
監査法人にもExcel形式で提出しています。決算では、減損会計や税効果会計等、将来利益やCFにもとづいて会計処理を行うことがあり、その根拠資料になります。
Excelで提出することで、監査法人側でもシミュレーションすることができ、審査部門に対する説得材料としても使えます。 - 資金繰り
会社にとって、非常に重要な資金繰りをみるために、キャッシュフローの正確な予測は欠かせません。 - 業績予測
上場企業においては、業績予測を開示する必要があり、そのためのシミュレーションモデルは必要不可欠です。また、上場企業でなくても、通期の業績を予測することは経営上、必要です。
財務モデルの作成支援
財務モデルの作成支援も行っております。
お見積り等無料で行いますので、こちらのお問い合わせフォームからご連絡をお願いいたします。
まとめ
財務三表が連動し、正確な予測を行うシミュレーションモデルの作成は結構時間がかかり、高度な知識を要しますが、このテンプレートを使えば、その時間を大幅に減らすことができると思います。
是非、ご活用ください!
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